季節ごとに地域に生えすぎてしまう植物や、捨てられるはずだったものなどと、みなさんのものづくりのアイディアとを掛け合わせて商品作りを目指していく「kashiwayaクラフトクラブ」。
これまで、楢葉町の風景の中から様々な素材を見つけ出して、そこからはじまるものづくりを模索してきました。

今回10/5は、ハンドメイド・クラフト作品の販売サイト「Creema」で活躍する”フェルティング”作家の「あかころ」さんをお招きして、お話を伺いました!

フェルティング作家【あかころ】さん
https://www.creema.jp/c/akacoro

「生命力の表現」を出発点に生み出される、作品たち。

手のひらに乗ると、まるで生きているかのよう…

「作品」も「商品」も、そのモノを通じたコミュニケーション

芸術大学の彫刻科を卒業後、アルバイトをしながら石彫作品を制作されていたあかころさん。アーティストとしてギャラリーに作品を展示する活動をされていた駆け出しの頃は、ご本人曰く、「カッツカツの生活をしていました。笑」とのこと。石という素材については制作環境の難しさなどもあり、素材を変え色々なことを試していく過程で、フェルトと出会い、「これだ!自分の表現にはこれがマッチしている!」と感じたそうです。

 

素材をフェルトに移行してからも、ギャラリーに作品を展示し、それが高値で売れたとしてもかけた時間と経費を考えれば余裕があるとは言えない生活をしていたある日、お母様の誘いでマルシェに犬や猫の顔をモチーフにしたブローチを出品してみたところ、それが売れたことに衝撃を受けたそうです。

「これだったら買ってもらえるんだ・・・!」と。

「売れる」ということは、「伝わる」ということなんだと感じたとのこと。

「魅せる」ためにつくる作品も、「売る」ためにつくる商品も、そのモノを手に取って「わぁっ!」と感動してくれる人が居て初めてコミュニケーションになるという意味では同じ。そう考えるようになってから、ギャラリーに展示することを辞め、ECサイトやマルシェ等で商品を販売していく生活に大きく舵を切ることができたそうです。

商品ができるまでのスケッチやメモ。観察の大切さを教えていただきました。

ものづくりで収入を得ていく

「ものづくりを始めて3ヶ月で10万円を稼ぐ、みたいな話は、一旦忘れてください。」

それが達成しやすい分野として、アクセサリーの分野であれば可能性もあるかも知れないけれど、そうではない分野の方が多いそうです。また、稼ぐことを優先した場合、流行りを追い続けてパーツを揃えたり情報収集し続けなければならず、あかころさんが選んだ道はその方向ではなかったとのこと。一方で、作家として無名であったとしても、その商品を「良い」と思った人は買ってくれるんだということを実感し始めていたあかころさんは、生活費を切り詰めることで生計を立てて辛抱強くファンの方を増やして行ったそうです。

「自己満足なんじゃないかと思ってしまうときもあったけど、でもそんな私のものづくりの過程で生まれるストーリーを、聞きたいという人、買いたいという人はいるんです。だから、ぜひみなさんが作りたいと思ったものがあるのだとしたら、その声を届けてみてください!」

熊本県の公認で制作された「くまもん」の「ピアスかけ」

自然素材によって染められた「和綿」で制作された「阿修羅」さん

楢葉町で集めた素材を使ったものづくり

作ったモノを「売る」というときに伴う責任についてや、パッケージの工夫、お客様とのコミュニケーションで大切にされていることなど、惜しみなくお話を聞かせてくださったあかころさん。最後に、クラフトクラブの前回の活動でみんなで染めた、「楢葉町の玉ねぎの皮で染めたウールの毛糸」を使って、フェルト作品を作る実践を見せてくださいました!

「玉ねぎ染めの毛糸」でフェルト作品を作るあかころさん

「トウモロコシ」をモチーフに!楢葉町のトウモロコシから採取した「ヒゲ」も活用してくださいました!「20分で作ったからこれはラフですけどっ」とのこと☆

「こんなに気軽に、気負いせずに、ものづくりを試してみていいんだよ〜ってことを、みなさんに伝えたいです。」

あかころさんの、前向きな姿勢と親しみやすいお人柄に、クラブのみんなも引き込まれて感化された1日でした!

 

11月3日(日)に予定されている第3回目の「ならはの暮らしとクラフトマルシェ produced by Creema」にも、あかころさんは出店されますので、可愛らしい作品たちに会いに、素敵なあかころさんとの会話を楽しみに、ぜひお越しください!

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000244.000018086.html

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